• Home
  • Blog
  • ReactNativeでのモバイルアプリ開発入門!メリット・デメリットを解説
25.09.27

ReactNativeでのモバイルアプリ開発入門!メリット・デメリットを解説

ReactNativeでのモバイルアプリ開発入門!メリット・デメリットを解説
ReactNativeは、Web技術を用いて本格的なモバイルアプリを開発できるフレームワークです。単一のコードでiOSとAndroidの両プラットフォームに対応するスマホアプリを制作できるため、開発効率の高さが大きなメリットとして注目されています。
この記事では、ReactNativeの基本的な仕組みから、開発におけるメリット・デメリット、そして未経験からの学習方法までを解説し、アプリ開発を検討する上で必要な情報を提供します。

目次


ReactNativeとは?注目されるクロスプラットフォーム開発の概要
1つのコードでiOSとAndroid両方のアプリを開発できる仕組み
Web技術(React)をベースに開発を進められる手軽さ
ReactNativeでアプリ開発を行う5つのメリット
①Web開発の知識をアプリ開発にそのまま活かせる
②iOSとAndroidを同時に開発でき工数を削減できる
③ホットリロード機能で開発中の修正をすぐに確認できる
④豊富なライブラリで効率的に機能を実装できる
⑤開発を支える活発なコミュニティと多くの情報がある
知っておくべきReactNativeアプリ開発のデメリット
①ネイティブアプリに比べてパフォーマンスが劣る場合がある
②OS固有の複雑なUIや機能の実装には工夫が必要
③OSのアップデートに影響を受けやすい可能性がある
④高度なグラフィック処理を要するゲーム開発には不向き
未経験からReactNativeでのアプリ開発を始める学習ステップ
ステップ1:まずはReactの基礎知識を身につける
ステップ2:公式ドキュメントを参考に開発環境を構築する
ステップ3:簡単なサンプルアプリを作って開発の流れを掴む
ReactNativeで開発された有名アプリの事例
まとめ

ReactNativeとは?注目されるクロスプラットフォーム開発の概要



ReactNativeは、Meta社が開発した、JavaScriptとReactを基盤とするオープンソースのフレームワークです。最大の特長は、一度記述したコードでiosとandroidの両方に対応するネイティブアプリを開発できる点にあり、これはクロスプラットフォーム開発と呼ばれています。
WebViewを利用するハイブリッドアプリとは異なり、ネイティブUIコンポーネントを描画するため、ユーザー体験を損なわないスムーズな操作性を実現できます。

1つのコードでiOSとAndroid両方のアプリを開発できる仕組み


ReactNativeは、JavaScriptで書かれたコードを「ブリッジ」という仕組みを介して、各OSのネイティブコンポーネントに変換することで、クロスプラットフォーム開発を実現しています。開発者が記述するのはReactのコンポーネントですが、実行時にはそれがiOSのUIKitやAndroidのUIコンポーネントとして描画されます。
このアーキテクチャにより、単一のコードベースでありながら、それぞれのプラットフォームに最適化されたUIとパフォーマンスを提供できます。
ビジネスロジックの大部分を共通化できるため、開発効率が飛躍的に向上し、OSごとの仕様差異を吸収しながら、ネイティブアプリに近い使用感を持つアプリケーションの構築が可能になります。

Web技術(React)をベースに開発を進められる手軽さ


ReactNativeの大きな魅力は、Webフロントエンド開発で広く採用されているJavaScriptライブラリ「React」の知識を直接活かせる点です。Reactで用いられるコンポーネントベースの設計思想やJSX記法は、ReactNativeでもそのまま通用します。
そのため、Web開発の経験を持つエンジニアであれば、SwiftやKotlinといったネイティブ言語をゼロから習得することなく、比較的スムーズにモバイルアプリ開発へ移行できます。
この学習コストの低さは、新たな技術習得へのハードルを下げ、キャリアの幅を広げる機会にもつながります。
実際に多くの開発案件でReactNativeが採用されており、既存のスキルセットを有効活用できる点は大きなアドバンテージです。

ReactNativeでアプリ開発を行う5つのメリット



ReactNativeを選択することには、開発効率やコスト面で多くの利点があります。
Web開発の知見を活かせる手軽さに加え、単一コードで複数OSに対応できるため、企業での開発はもちろん、個人開発においてもその恩恵は大きいでしょう。フレームワーク自体はオープンソースとして無料公開されており、誰でもすぐに利用を開始できます。
ここでは、開発プロジェクトにReactNativeを採用する具体的なメリットを5つの観点から紹介します。

①Web開発の知識をアプリ開発にそのまま活かせる


ReactNativeはReactの構文や設計思想を基盤としているため、Reactを用いたWeb開発経験があるエンジニアは、そのスキルセットを直接アプリ開発に応用できます。
具体的には、UIを部品として管理する「コンポーネント」の考え方、JavaScriptの構文を拡張した「JSX」によるUI記述、状態を管理する「State」や親から子へデータを渡す「Props」の概念などが共通しています。
これにより、アプリ開発特有の作法やネイティブAPIに関する学習に集中でき、全く新しい言語やフレームワークを習得する場合と比較して、学習期間を大幅に短縮することが可能です。
既存の知識をベースに開発を始められるため、初学者にとっても参入のハードルが低い技術といえます。

②iOSとAndroidを同時に開発でき工数を削減できる


ReactNativeの最大の利点の一つは、単一のJavaScriptコードベースからiOSとAndroidの両方のアプリケーションをビルドできる点です。通常、ネイティブアプリ開発ではiOS向けにSwift、Android向けにKotlinと、それぞれのプラットフォーム専門のエンジニアと開発ラインが必要になります。
しかしReactNativeを用いれば、ソースコードの大部分を共通化できるため、開発に必要な人員や時間を大幅に削減できます。
プラットフォーム固有のUI実装が必要な場合でも、コードを一部切り分けることで対応可能です。
結果として、開発期間の短縮とコスト削減に直結し、迅速な市場投入や小規模チームでの開発を実現しやすくなります。

③ホットリロード機能で開発中の修正をすぐに確認できる


ReactNativeには「ホットリロード(FastRefresh)」という機能が備わっており、開発効率を大きく向上させます。
これは、ソースコードを修正して保存すると、アプリ全体を再起動することなく、変更内容が即座に画面へ反映される仕組みです。
例えば、UIのレイアウト調整やテキストの変更、スタイルの適用などを試す際に、数秒待つだけで結果を確認できます。
従来のネイティブ開発では、軽微な修正でもビルドとアプリの再起動に時間がかかることがありましたが、ホットリロードによってこの待ち時間がほぼなくなります。
細かい修正を繰り返す開発プロセスにおいて、思考を中断させることなく、スムーズで直感的なコーディング体験を提供します。

④豊富なライブラリで効率的に機能を実装できる


ReactNativeは成熟したエコシステムを持っており、開発を効率化するためのサードパーティ製ライブラリが数多く公開されています。ナビゲーション(画面遷移)、カメラ機能、地図表示、ローカルストレージへのデータ保存など、アプリ開発で頻繁に必要となる機能を、ライブラリを導入するだけで手軽に実装可能です。
これにより、車輪の再発明を避け、アプリケーション固有の機能開発に集中できます。
また、「Expo」というツールチェーンを利用すれば、開発環境の構築やビルド、実機テストといった煩雑な作業をさらに簡略化することもできます。
これらの豊富なライブラリとツールが、迅速で質の高いアプリ開発を強力にサポートします。

⑤開発を支える活発なコミュニティと多くの情報がある


ReactNativeはMeta社が主導して開発していることに加え、世界中に巨大で活発な開発者コミュニティが存在します。
この恩恵として、公式ドキュメント以外にも、技術ブログ、チュートリアル、オンラインフォーラムなどで実装方法やエラー解決策に関する情報が豊富に見つかります。
特に日本語の情報も多く、学習を始めたばかりの初心者でも問題解決の糸口を見つけやすい環境が整っています。ライブラリのアップデートも頻繁に行われ、新たなOSのバージョンにも比較的早く対応される傾向にあります。
問題に直面した際に参照できる情報源が多いことは、開発プロジェクトをスムーズに進める上で非常に重要な要素です。

知っておくべきReactNativeアプリ開発のデメリット



ReactNativeは多くのメリットを持つ強力なフレームワークですが、万能というわけではありません。採用を決定する前には、その特性に起因するいくつかのデメリットや、不得意な領域についても理解しておくことが重要です。
特に、パフォーマンス要件が厳しいアプリケーションや、OS固有の最新機能を多用するようなケースでは、制約が生じる可能性があります。ここでは、開発を始める前に知っておくべき注意点を解説します。

①ネイティブアプリに比べてパフォーマンスが劣る場合がある


ReactNativeは、JavaScriptのコードとネイティブコンポーネントの間を「ブリッジ」で通信するアーキテクチャを採用しています。このブリッジを介した処理がボトルネックとなり、SwiftやKotlinで直接開発されたネイティブアプリと比較すると、パフォーマンスが若干劣る場面があります。
特に、複雑なアニメーション、大量のデータを扱うリスト表示、CPU負荷の高い処理などでは、その差が顕著に現れる可能性があります。
一般的なビジネスアプリケーションでは体感上の問題になることは少ないですが、ミリ秒単位の応答性が求められるような、極めて高いパフォーマンス要件を持つアプリの開発には注意が必要です。

②OS固有の複雑なUIや機能の実装には工夫が必要


ReactNativeは多くのUIコンポーネントを共通化していますが、iOSとAndroidにはそれぞれ独自のUIデザインガイドラインや、プラットフォーム特有の機能が存在します。
例えば、ARKit(iOS)や最新のウィジェット機能など、OSの深いレベルに依存する機能を実装する場合、標準で用意されたコンポーネントだけでは対応できないことがあります。
このようなケースでは、ネイティブコード(Swift/Kotlin)で個別にモジュールを作成し、それをJavaScript側から呼び出すといった追加の対応が求められます。
この作業はネイティブ開発の知識を必要とするため、実装の難易度が上がり、クロスプラットフォーム開発のメリットである工数削減効果が薄れてしまう可能性があります。

③OSのアップデートに影響を受けやすい可能性がある


iOSやAndroidでメジャーアップデートが行われると、新しいAPIが導入されたり、既存の機能に仕様変更が加えられたりします。ReactNativeはこれらのOSアップデートに追随して更新されますが、対応が完了するまでには一定の時間がかかる場合があります。
そのため、最新OSの機能をリリース直後から利用したい場合や、OSの変更によってアプリに不具合が生じた際に、フレームワークや関連ライブラリのアップデートを待つ必要が出てくる可能性があります。
このタイムラグは、迅速な対応が求められるプロジェクトにおいてリスクとなり得るため、ライブラリの依存関係やコミュニティの動向を常に注視しておくことが求められます。

④高度なグラフィック処理を要するゲーム開発には不向


ReactNativeはUI中心のアプリケーション開発を得意としていますが、グラフィック性能を極限まで追求するような開発には向いていません。
特に、複雑な3Dモデルの描画やリアルタイムでの物理演算など、高度なグラフィック処理が求められるゲームの開発にはパフォーマンス上の制約があります。
これらのアプリケーションでは、GPUを直接的に、かつ効率的に利用する必要があるため、UnityやUnrealEngineといった専用のゲームエンジンや、Metal(iOS)やVulkan(Android)などのグラフィックAPIを用いたネイティブコードでの開発が適しています。
簡単なパズルゲームなどであれば実装可能ですが、本格的なゲーム開発の選択肢としては一般的ではありません。

未経験からReactNativeでのアプリ開発を始める学習ステップ



これからReactNativeでのアプリ開発に挑戦する未経験者やWeb開発経験者に向けて、効率的な学習ステップを紹介します。プログラミングの基礎知識があることを前提に、体系的に学ぶことで挫折するリスクを減らせます。
開発環境はWindowsでもmacOSでも構築可能であり、公式ドキュメントも充実しているため、手順に沿って進めることで着実にスキルを習得できるでしょう。

ステップ1:まずはReactの基礎知識を身につける


ReactNativeでの開発を始める前に、土台となるReactの基本を習得することが不可欠です。
Reactのコンポーネント、Props、Stateといった中核となる概念や、UIを宣言的に記述するJSX記法を理解していることが、後の学習をスムーズに進める鍵となります。
Web向けのReactを先に学ぶことで、データの流れやコンポーネントのライフサイクルといった本質的な部分を、よりシンプルな環境で理解できます。
公式チュートリアルやオンライン学習プラットフォームなどを活用し、簡単なWebアプリケーションを一つ作れるレベルを目指すのが良いでしょう。
この段階でReactの考え方に慣れておけば、ReactNativeの学習は非常に効率的に進みます。

ステップ2:公式ドキュメントを参考に開発環境を構築する


Reactの基礎を固めたら、次はReactNativeの公式ドキュメントに従って開発環境を整えます。環境構築には大きく分けて「ExpoGo」と「ReactNativeCLI」の2つの方法があります。
初心者には、設定が簡単で、すぐにスマートフォン上で動作確認ができるExpoGoから始めることを推奨します。
Node.js、Watchman、そしてターゲットOSに応じたXcode(macOS)またはAndroidStudioのインストールが必要になります。
公式ドキュメントには各OSに合わせた詳細な手順が記載されているため、一つずつ着実に進めることが重要です。
シミュレータやエミュレータ、または手持ちのスマートフォンで初期プロジェクトが起動できる状態を目指しましょう。

ステップ3:簡単なサンプルアプリを作って開発の流れを掴む


開発環境が整ったら、実際に手を動かしてアプリケーションを作成する段階に入ります。
最初は、ToDoリストや簡単なメモ帳、天気予報アプリといった小規模なサンプルアプリの作成から始めるのが効果的です。
これらのサンプル作成を通じて、テキスト入力、ボタン操作、画面遷移、外部APIからのデータ取得と表示といった、アプリ開発における一連の基本フローを体験的に学べます。
チュートリアルや書籍のサンプルをただ書き写すだけでなく、自分で機能を少し追加したり、UIをアレンジしたりすることで、より実践的な理解が深まります。
小さな成功体験を積み重ねることが、学習を継続するモチベーションにつながります。

ReactNativeで開発された有名アプリの事例



ReactNativeは、スタートアップから大企業まで、世界中の多くのサービスで採用実績があります。理論だけでなく、実際にどのようなアプリが作られているのかを知ることは、技術選定の上で重要な判断材料となるでしょう。
ここでは、ReactNativeを用いて開発・運用されている国内外の有名なアプリケーションの事例をいくつか紹介します。
これらの例から、ReactNativeが大規模かつ実用的なサービス開発においても十分通用する、信頼性の高いフレームワークであることが分かります。

まとめ



React Nativeは、Web技術を活かしてiOS・Android両対応のモバイルアプリを効率的に開発できる強力なフレームワークです。学習コストの低さや開発スピードの速さから、スタートアップから大企業まで幅広く採用されています。
とはいえ、React Nativeの導入が本当に自社に適しているか、どのような設計が最適かは、プロジェクトの目的や要件によって異なります。
インプルでは、React NativeやFlutterなどの先進技術を駆使した豊富な開発実績があり、
「先進技術で革命を起こす」という企業ミッションのもと、常に最新技術を取り入れながら、
お客様の課題に最適なアプリ開発をご提案しています。

「React Nativeでの開発を検討している」「技術選定から相談したい」といった場合は、ぜひお気軽にインプルへご相談ください。
ご相談は こちら。
Contact

Contact

お問い合わせ

システム開発、ニアショア・ラボ開発、各種サービスについてお問い合わせがございましたら、お問い合わせフォームまたはお電話にてお気軽にご連絡ください。

Recruit

採用情報

上場への体制強化に向けてさまざまなポジションを募集しております。

Recruit Detailarrow