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25.09.26

アプリ開発の要件定義とは?基本概念から成功のポイントまで総まとめ

アプリ開発の要件定義とは?基本概念から成功のポイントまで総まとめ
アプリ開発の成功を大きく左右するのが要件定義です。本記事では、まず要件定義の基本となる考え方を整理し、プロジェクト全体をスムーズに進めるためのコツを紹介します。
要件定義が不十分なまま開発を開始すると、想定外の仕様変更や手戻りが発生し、コストやスケジュールに影響を及ぼすことがあります。したがって、開発に携わる全ての人が要件を正しく理解し、すり合わせるプロセスが欠かせません。
本記事では、要件定義の進め方や押さえておきたい要素を網羅し、実践的なポイントを解説します。アプリ開発を成功に導く第一歩として、ぜひ最後までお読みください。

目次


要件定義がアプリ開発に与える影響
要件定義書に含めるべき要素
アプリの開発方式:ネイティブ・ハイブリッド・Web
アプリの主な機能と要件の洗い出し
UI/UX設計で意識したいポイント
非機能要件の整理(セキュリティ・パフォーマンス等)
要件定義書のフォーマット・種類
機能仕様書
ユーザーストーリー
ワイヤーフレーム・プロトタイプ
要件定義書作成の進め方
ステップ1:プロジェクト目標と開発範囲の明確化
ステップ2:要件定義書のドラフト作成と関係者レビュー
ステップ3:システム設計とのすり合わせ
アプリ開発の費用・工数の見積もり方
要件定義段階で把握すべきコスト要因
見積りにありがちなトラブルと対策
要件定義をする上での注意点
発注者・開発者間のコミュニケーションの取り方
開発スケジュール変更と仕様追加リスク
事業目的・マーケティング戦略との整合性
まとめ・総括

要件定義がアプリ開発に与える影響



要件定義は開発初期の重要工程であり、プロジェクトの方向性を左右します。しっかりと定義することで開発がスムーズに進むだけでなく、完成度の高いアプリを実現できます。
要件定義を行う目的は、プロジェクトの目指すゴールや機能を関係者全員で共通認識に落とし込むことです。まずはアプリの目的や利用シーンを具体的に描き、必要となる機能や技術要件を洗い出します。これにより、全員が統一したイメージを持てるため、工程後半での仕様変更や手戻りが大幅に減少します。
要件定義を疎かにすると、開発途中で「当初イメージと違う」といったトラブルが発生することもあります。ビジネス上の目的とアプリの機能が合致せず、再設計を余儀なくされるケースも珍しくありません。そうしたリスクを減らすためにも、要件定義では仕様の具体化と優先順位付けが重要なポイントとなります。
コミュニケーション不足による認識の食い違いを最小化するため、開発チームや発注元と定期的な打合せを行いましょう。問い合わせやフィードバックが気軽に行える環境を整えることで、アプリの完成度が飛躍的に高まります。これらの積み重ねが、アプリ評価を高める品質や迅速な納期につながります。

要件定義書に含めるべき要素


アプリ開発の要件定義書を作成する際、どのような内容を盛り込むべきかを整理します。
要件定義書は、開発の方向性を示す設計図のような役割を果たします。アプリの利用者がどのような問題を抱えていて、どの機能によってそれを解決できるのかを明確に記載することが重要です。要件定義書をしっかりと作り込むことで、開発側と発注側の齟齬が最小限に抑えられ、スムーズな進行が期待できます。
要件定義書には、アプリの核となる機能だけでなく、非機能要件やデザイン、操作性なども含めて総合的に取りまとめます。ここで主観的なイメージを客観的な仕様に落とし込み、全員が同じゴールを目指せるようにすることが大切です。完成度の高い定義書ほど、後工程の手戻りが少なくなり、開発コストを抑える効果も生まれます。
どの部分にどのくらいの予算を配分するか、開発期間はどのくらいかなど、プロジェクト管理に必要な情報も含めるのが望ましいです。要件を細かく記載しすぎて混乱を招かないよう、重要な点を優先的にまとめるバランス感覚も欠かせません。

アプリの開発方式:ネイティブ・ハイブリッド・Web


アプリの開発方式は、ネイティブアプリ、ハイブリッドアプリ、Webアプリなどさまざまです。ネイティブアプリは端末固有の機能を活用しやすい一方、開発コストが高い傾向があります。ハイブリッドやWebアプリは比較的に開発コストを抑えやすい反面、端末ごとの最適化に課題が残る場合もあるため、要件定義で開発方式を明確にしておくことが重要です。

アプリの主な機能と要件の洗い出し


アプリで提供したい機能を洗い出し、優先度の高いものから着手するプランを立てましょう。ユーザーが直面する課題とそれを解決するための具体的な機能をリスト化し、不足のないように確認します。細かい操作フローやエラー処理の要件も含めて整理することで、ユーザー視点に立った開発が可能になります。

UI/UX設計で意識したいポイント


アプリの操作性や見た目の美しさは、ユーザーの満足度に直結します。シンプルな導線やわかりやすいアイコン配置を意識し、利用者が迷わず操作できる設計を心がけましょう。要件定義では、デザインコンセプトや必要な画面要素と併せて、ページ遷移や操作ステップなどの大枠を固めておくとスムーズです。

非機能要件の整理(セキュリティ・パフォーマンス等)


機能以外にも、セキュリティやパフォーマンスなどの非機能要件は見落とせません。個人情報を取り扱うアプリならば通信の暗号化や認証方式を、サーバー負荷が想定されるアプリならスケーラビリティを考慮して要件を定義します。こうした要件を明確にすることで、サービスの安定稼働と利用者の安全を確保できるようになります。

要件定義書のフォーマット・種類


要件定義書にはさまざまな形式がありますが、目的や開発フェーズに合わせて文書を使い分けます。
分かりやすい形式で要件を示すことで、プロジェクトメンバーの理解が深まり、開発の効率が向上します。特に文書は、誰が読んでも同じ意図を汲み取れるように書かれることが望ましく、全体像を把握できるレイアウトに整理されていると理想的です。
デザイン重視のプロジェクトでは、ワイヤーフレームやプロトタイプを中心に据えた定義書が有益です。一方で、機能を詳細化する必要がある場合は、機能仕様書を軸にして記載を進めるケースが多いです。
開発の進捗や検証段階に合わせてフォーマットを切り替えたり、複数の形式を併用したりすることもあります。プロジェクトの規模や性質を考慮し、最適なドキュメントを選択してください。

機能仕様書



機能仕様書は、アプリの機能を詳細に記載するための文書です。画面イメージや画面遷移図、機能ごとの要件レベルを明確にすることで、開発者が参照しやすくなります。優先度の高い機能を中心に整理し、変更や追加が発生した際には速やかに更新する運用体制を整えておきましょう。

ユーザーストーリー


ユーザーストーリーは、利用者の行動やシチュエーションを軸に要件を整理する方法です。ユーザーが目的を達成するまでの流れを物語形式で書き出すことで、開発チームが利用者目線で機能の大切さを共有しやすくなります。後々の機能追加や優先度調整の場面でも、ユーザーストーリーは役立つガイドラインとなるでしょう。

ワイヤーフレーム・プロトタイプ


UIや画面レイアウトを考える際に有効な手段が、ワイヤーフレームやプロトタイプです。完成形に近いビジュアルでレビューができるため、要件定義時点で使い勝手やデザインを検証しやすくなります。これにより、想定していたユーザー体験と開発の方向性のズレを早期に発見し、修正できます。

要件定義書作成の進め方



要件定義書をスムーズに作成するために、具体的な進め方を把握することが大切です。
要件定義書の作成は、プロジェクト開始初期に行われることが多いですが、開発の進捗や要望の変化に合わせて随時更新が必要になります。定義書はプロジェクトの“生きた”文書として扱い、チーム全体で常に最新情報を共有しましょう。
進め方の基本としては、開発ゴールの設定、要件のドラフト作成、関係者レビュー、詳細設計への落とし込みといった流れが一般的です。作成過程で発注者や開発者との認識違いが生じないよう、意見を柔軟に取り入れつつ、全体の方向性をブレさせないバランス感覚が求められます。
また、プロジェクト規模が大きい場合は、段階的に要件を固めていくアプローチも効果的です。初期段階で大枠の要件を決めてから、細部を詰めるフェーズに移行することで、手戻りを少なくし、開発速度を保つことができます。

ステップ1:プロジェクト目標と開発範囲の明確化


まずはアプリ開発の最終的なゴールを宣言し、そこから逆算する形で開発範囲を定めます。ビジネス上のターゲットや解決したい課題を共有し、機能の優先順位をざっくりと設定しましょう。目標と開発範囲が明確になると、要件定義の具体化がスムーズに進みやすくなります。

ステップ2:要件定義書のドラフト作成と関係者レビュー


仮の要件定義書を作成し、プロジェクトの関係者から意見を集めるステップです。このとき、技術的要件のみならず、ビジネス面の要望やユーザー視点のアイデアを取り込み、全体的な整合性をチェックします。レビューを重ねることで、周辺リスクの発見や意識のすり合わせが行われ、正式な定義書へとブラッシュアップされていきます。

ステップ3:システム設計とのすり合わせ


要件が固まったら、システム設計チームとの調整を行い、技術的な実装方法や開発フレームワークを決定します。定義書の内容が技術面で問題なく実現できるかを確認し、必要であれば要件の再検討やスコープの調整を行います。開発工程と要件定義がしっかりリンクしていると、後のテストや運用段階でも不具合を最小限に抑えられます。

アプリ開発の費用・工数の見積もり方



要件定義時点で、どのように費用や工数を見積もるかを理解しておくと、予算管理やスケジュール管理がスムーズになります。
見積もりを行う際、開発方式、実装する機能の規模、セキュリティ要件など、さまざまな要素が影響します。要件定義で定義された内容をもとに、プロジェクト全体の工数を算出し、各工程にかかる時間とコストを割り出す流れが一般的です。
要件定義が詳細であるほど、見積もりと現実の乖離を抑えやすく、正確性の高いスケジュールを組むことができます。逆に曖昧なまま開発を進めると、後から大きな手戻りが発生し、最終的なコストが膨らむ可能性が高まります。
また、見積もりは一度出して終わりではなく、開発途中で仕様変更や追加機能の要望があった場合は適宜更新と見直しを行います。柔軟な調整ができるよう、あらかじめバッファを考慮した計画を用意しておくと安心です。

要件定義段階で把握すべきコスト要因


開発方式による実装難易度、主要機能の数と複雑度、非機能要件(セキュリティ・パフォーマンスなど)はコストを左右する大きな要因です。さらに、アプリ公開後の運用管理費やアップデートにかかる保守費用なども含めて検討しましょう。事前にこれらを洗い出し、プロジェクト全体の予算を大きく超えないよう管理していくことが欠かせません。

見積りにありがちなトラブルと対策



要件が曖昧なまま見積もりを行うと、途中で追加機能が増えたり要件変更が発生してしまい、結果的にコストが大幅に上振れすることがあります。対策としては、初期段階で機能の範囲と優先度をしっかり決め、定期的にプロジェクトチームで認識を合わせることが重要です。あらかじめ予備費を設定しておくなど、柔軟に対応できる体制を整えるのも有効な方法です。

要件定義をする上での注意点


スムーズにアプリを開発するためには、要件定義時に注意すべき点を押さえておく必要があります。
要件定義の段階で発注者と開発者がうまく連携しないと、コミュニケーションの行き違いが起こりやすくなります。その結果、想定外の仕様変更や誤った認識が混在し、開発が遅延するリスクが高まります。
また、アプリ開発の背景にある事業目的やマーケティング戦略を正しく理解し、それが機能要件と整合しているかを常に確認することも大切です。開発中にビジネス戦略が変化する場合もあるため、柔軟に対応できる仕組みを整えておく必要があります。
さらに、スケジュールや予算の変更に対して余裕を持った計画を組むことも重要です。特に新しい技術や複数プラットフォームへの対応など、不確定要素が多いプロジェクトでは、思わぬ工数増が発生するリスクがあります。

発注者・開発者間のコミュニケーションの取り方


定例ミーティングやチャットツールなどを活用し、発注者と開発者が気軽にやり取りできる環境を整えましょう。意見交換がスムーズになると、要望のすれ違いや情報共有ミスが少なくなります。双方が共通の認識を持つことで、プロジェクト全体の生産性が高まります。

開発スケジュール変更と仕様追加リスク


要件定義時は魅力的なアイデアが次々に浮かぶため、仕様の追加や変更が頻発することがあります。過度に機能が増えると開発工数が膨れ上がり、納期に間に合わなくなるリスクが高まります。スケジュールとコストのバランスを念頭に置きながら、機能追加の妥当性を慎重に検討する姿勢が大切です。

事業目的・マーケティング戦略との整合性


アプリ開発の要件が、事業のゴールやマーケティング戦略に沿ったものであるかを常にチェックしましょう。アプリが解決すべき課題や提供すべき価値が明確であれば、要件定義にも自然と優先順位がつきやすくなります。逆に目的とずれた要件を盛り込むと、完成しても期待した成果に結びつかない可能性があります。

まとめ・総括



アプリ開発の要件定義は、プロジェクトの成功率を大きく左右する最重要工程です。
目的の明確化、機能の優先順位付け、関係者間の認識共有を丁寧に行うことで、手戻りやコスト増を防ぎ、完成度の高いアプリを実現できます。
インプルでは、React NativeやFlutterなどの先進技術を駆使した豊富な開発実績をもとに、「先進技術で革命を起こす」という企業理念のもと、
札幌本社を拠点に、東京以外の地域を“地方”と捉え、全国各地のDX課題に向き合う支援体制を構築しています。
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